この記事は ” 意識の違いで劇的にディフェンスが向上する “ ということをお伝えしたくて書きました。
ディフェンスが上達するコツと言ってもいいかもしれません。
そのディフェンスが上達するコツ(意識)というのは「ディフェンスで攻める」です。
「ディフェンスがうまくなりたい!!」という選手にとって、すごく重要な考え方になりますので、ぜひご覧いただければと思います。
ディフェンスのスペシャリストになれば失点も防げて、試合にも多く出場できるようになるので、いいことしかないですよ。
バスケットボールにおいて、ディフェンスはオフェンス以上に重要だと思っているのは私だけでしょうか?
極論を言えば、相手を0点に抑えれば、1点取るだけで試合に勝てるわけです…そんな試合見たことないですけどね^^
まあ、それぐらいディフェンスが重要ってことを言いたいわけです。
たとえば…ですが、相手チームのエースをシャットアウトできる ”チーム内でナンバー1のディフェンス” ができるようになれば、ほぼ間違いなくスタメンになれるでしょう。
ディフェンスで相手チームのアベレージ30得点のエースを5点に抑えるのも、オフェンスで25点入れるのも同じことです。
むしろ、エースを止められたチームの方がダメージは大きいかもしれません。それぐらい、相手チームにとってディフェンスのスペシャリストは脅威なんです。
もし、ディフェンスのスペシャリストがオフェンスもできたら…もう間違いなくスタメンですよね。
さらに付け加えると、別にディフェンスのスペシャリストまでなれなかったとしても、しっかりと集中してディフェンスができるようになれば、それだけでチームにとって必要な存在になれます。
オフェンスはセンスがある程度必要だけど、ディフェンスは努力でいくらでも上達する…と言われたりもしますが、もし、試合に出たいのであれば、とにもかくにもディフェンスをめちゃくちゃ頑張ればいいんです。
チーム内でナンバー1のオフェンス力(得点力)を身に付けるよりも、チーム内でナンバー1のディフェンス力を身に付ける方が近道だから。
ディフェンスのスペシャリストになるための第一歩!
人よりもディフェンスの事を考える
これが人よりもディフェンスがうまくなるための第一歩です。
ほとんどの人はオフェンス(ドリブルやシュート)の個人練習はするけど、地味なディフェンスの個人練習なんてほとんどしません。
「どうやったら1on1で抜けるかなあ…」ということは考えるけど、「どうやってあいつを止めてやろうかなあ…」ということはそこまで深く考えません。
つまり、多くの選手はディフェンスの事を考える時間が圧倒的に少ないのです。
そんな中、「どうすればディフェンスがうまくなれるか…」ということを人よりも考えることができて、練習することができれば、、、当たり前ですが、人よりもディフェンスはうまくなるんです。
ということは、この記事を読んでいるあなたは、人よりもディフェンスが上手くなる可能性が高いという事ですね。
なぜなら、バスケのディフェンスに関する記事を読んでいるからです。ディフェンスに興味があるからです。
- どうすれば抜かれないか…
- どうすれば止められるか…
- どうすればパスカットできるか…
- どうすればスティールできるか…
人よりもディフェンスについて考えて、様々な状況に対応できるようになりましょう。
ディフェンスで「攻める」を意識しよう!!
さあ、ここからが本題ですよ。
「ディフェンス=守る」という意識の人も多いかもしれませんが、「ディフェンス=攻める」という感覚がディフェンス上達において、とても重要になってきます。
私自身この「ディフェンスで攻める」という意識を持ち始めてから、飛躍的にディフェンス力が向上した記憶があります。
ちなみに、「攻めるディフェンス」のお手本はこちら↓↓↓
どうですか?
かなり攻めてますよね。
- どうすればオフェンスが嫌がるかを考え
- 先回りをし
- プレッシャーを与え
- スティールを狙い
- パスカットを狙い
- 可能な限りハンドチェックをして
- 思い通りに動けないようにする
カワイ・レナード、トニー・アレン、引退したコービー、スコッティ・ピッペンなど、ディフェンスのスペシャリストは、ディフェンスでありながら攻める姿勢を持っています。
こんなにピッペンに接触されたらマジック・ジョンソンも嫌でしょうね。
オフェンスの動きに合わせて後手後手になると、身体能力の高い選手やエース級の選手を止めることは困難です。だから、思い通りに動かしてはいけないのです。
常にどうすればオフェンスが嫌がるのかを考えて、できる事を可能な限りやりきる忍耐が必要になります。
スペシャリストになるための「攻めるディフェンス」のコツ(心構え)
それでは、ディフェンスのスペシャリストになるためにやるべきことを解説していきますね。
と言っても、いきなりこのすべてをやりきるのは難しいでしょうから、1つずつ、マスターしてもらえたらと思います。
体力的に、常にやりきるのは難しいかもしれません。でも、相手チームのエース級を守るのであれば、可能な限りプレッシャーを与えた方がいいでしょう。
それは、ボールを持っている時も、持っていない時も…です。そのプレッシャーがストレスとなり、ミスを呼ぶのです。
その1、体を当てる
はっきり言って、接触のないディフェンスなんて怖くありません。と言っても、体当たりをしてはダメですよ。
ここでいう「体を当てる」というのは ” 必要なタイミングで積極的に接触をしていく “ ということです。
たとえば、、、
- パスランされた時に、進行方向に行かせない(バンプする)
- ボールを持っていない時の動きを制限する(行きたい方向へ行かせない)
- ドリブル中はスキがあれば体を寄せる
- 手を出してきたら払いのける
このように、オフェンスを自由に動かせない、気持ちよく動かせないために、タイミング、タイミングで接触をいれていきます。
かなり効果的なので、試してみてください。
デラベドバのカリーへの接触はえげつないですよ。
ただし、まれに例外も。
接触をものともしない強力なドライブが武器の選手に対しては、常に接触しようとすると逆効果になることもあります…レブロンとかね。
これは、ディフェンスの名手ブルース・ボウエンの動画ですが、レブロンに対しては外のシュートを捨てて、ドライブを意識したスタンスでディフェンスをしています。
その2、常にカットを狙う
ディナイからのパスカット、ドリブルに対してのスティール、ボールを保持した瞬間など、カットできるタイミングはいたるところにあります。
カットできるかどうかは、その瞬間を狙っているか…ここが重要になってくるのです。
たしかに、手を出した瞬間に抜かれる危険性はありますが、しっかりと腰を落として、ハンドチェックすることができれば、オフェンスに対してかなりのストレスを与えることができます。
シュートが得意な選手に対しては、保持からシュートのラインに手を出しておくのも有効です。まれに勝手にボールが当たってスティールできることも。
ただし、わざと手を絡めてきてファールを狙ってくる選手もいるので、その場合は出したり引いたりを繰り返します。
あとは、どういうシチュエーションならカットできるか?というのも知っておく必要があります。
ディフェンスで有名な選手がどういう風にカットを狙っているか…というのを見ることで、今までになかったアンテナを張ることができるので、いろいろ見てカットできるポイントを増やしていきましょう。
視点が増えることで確実にカットできる回数は増えていきます。
レナードのカットに対しての執念は真似したいものですね。この動画↓↓↓にある右利きドリブルを左手でカットするのは私もやります。
ちなみに、ブルース・ボウエンのこの動画も参考になります…特にハンドチェックの部分が。英語だけど。
ハンドチェックはかなり有効です。手を動かすだけでも効果はあるので、やらないのは損でしかないですよ。
できるかできないかは置いといて、一度チャレンジしてみてください。
その3、得意なプレーを潰す(先手を取る)
「先手を取る」というのは、相手のフェイクに反応するのではなく、フェイクする前に先に動いて、フェイクさせないテクニックです。
つまり、得意なドライブが2回フェイクして抜く…というものだとすれば、その1回目のフェイクを出させないように先に動くことで、その後のドライブに繋げることができないようにするわけです。
オフェンスにとって得意なプレーを潰されるのはとても嫌なことです。
後手後手になってディフェンスをしていると、オフェンスは気持ちよくドライブしてきます。
先手先手でディフェンスをすることで、ディフェンス優位の立場で守れるような状況を作れるようになりましょう。
といっても、技をいくつも持っているエースの場合、そのすべてをカバーするのは難しいかもしれませんが、得意なプレーを潰すことで、ある程度守りやすくなります。
どうすればオフェンスにとって、嫌な状況を作ることができるか…をしっかりと考えて、先手先手でディフェンスすることを心がけましょう。
守り方としては、ディレクションとはちょっと違っていて、常に方向づけするわけではなく、相手の動きに合わせて、一瞬だけスタンスを右前足から、左前足に変える…というものや、一瞬だけ右による、一瞬だけ左による…というような動きになるので、次にどんなフェイントを仕掛けてくるのか?という予測能力も重要になってきます。
しっかりと相手オフェンスを分析し、経験を積むことで、より正確に予測することができるようになり、さまざまなオフェンスに対して「先手を取る」ことができるようになるでしょう。
まずはチームメイトを分析してみてください。得意なドライブの前に何かしら予備動作(フェイク)があると思いますので…そこを先に潰せるように動いてみてください。
その4、得意な場所に入れない
相手オフェンスにとって得意な場所にポジショニングされるのは、ディフェンスにとってかなり不利な状況といえます。
体を当てるなり、バンプするなりして、相手オフェンスを押し出しましょう。
相手オフェンスに気持ちよくプレーさせてしまうとダメです。相手オフェンスにとって居心地の悪い状況を作ることを心がけましょう。
その5、シュートチェックは最速スピードで!
シュートチェックをする時に、「あっ、打つ!?」…よいしょ、ジャーーンプ。
と一呼吸おいてチェックをしてしまうディフェンスがいますが、その「よいしょ」というワンテンポはNGです。
シュートモーションに入った瞬間に、あなたの最速スピードでチェックをしましょう。
もしそれがフェイクだったら、もう一度諦めずにチェックに飛びましょう。
結果として、フェイクにかかって、飛んでしまった時もあきらめるのは禁物です。その次の瞬間に再度シュートチェックをすることで、意外とブロックできることもあるので。
あと、最速スピードでチェックすることで、オフェンスが焦ってシュートモーションが乱れることもあります。コンマ何秒のことですが、素早いチェックはかなり重要になってきます。
その6 抜かれても、あきらめない
ディフェンスをしていて抜かれる事なんてよくあることです。
重要なのは抜かれた後に、どれだけ早くローテーションできるか、もしくは、どれぐらい早くもう一度チェックにいけるか、にあります。
オフェンスがシュートするのか、パスをするのか…瞬時に次にどこにいくのか判断する必要があります。
このトニー・アレンの動画でもそうですが、抜かれた後にどうするか…できることはいろいろありますよ。
カリーに対してのシュートチェック……全然諦めない。
その7、パサーから目を離さないー予測力ー
ボールがオフェンスに入ってからディフェンスするのではなく、常にカットできるチャンスをうかがうために、パサーから目を離す時間は可能な限り少なくしましょう。
パスをしてもらいたくないシチュエーションであれば、パサーと視線を合わせて「パスしたらカットするぞ!」という意思(気迫)を伝えます。
逆に、パスカットを狙うのであれば、わざとパサーの視線から隠れてパスカットを狙います。
あと、パサーが次にどこにパスをさばくのか、を予測して動くのも重要です。うまいパサーほど、裏をかいたパスを出してくるので、しっかりと予測して動く必要があります。
そこでパスカットをするために役立つ考え方をひとつ。その考え方というのは ” パスカットするそぶりを見せない “ ことです。
「私はあなたがパスをだすことに気づいてないですよ…」
「パスカットは狙っていませんよ…」
という雰囲気を出すことで、パサーは警戒することなくパスを出してきます。そこを狙います。
雰囲気を消して、パサーの視線の外からパスカットに飛び出すことができれば、速攻に繋げることもできまるので、決まれば大きなダメージを与えることができます。
駆け引き上手になることがパスカットを上達させるコツです。いろいろ考えて試してみてくださいね。
【まとめ】オフェンスの嫌がることをする
ディフェンスの役割って結局は ” オフェンスが嫌がることをする “ これに尽きます。
- 楽な体勢でボールを持たれる
- ノンプレッシャーでドリブルが突ける
- フィジカルの接触がない
- オープンでシュートが打てる
- ディフェンスが離れている
こんな引いたディフェンスだとどうですか?
すごい楽ですよね。オフェンス力のあるエース級の選手であればやりたい放題だと思います。
じゃあ、これならどうでしょう……
- ボールを持つと常にプレッシャー
- ボールが無くてもプレッシャー
- シュートチェックがすごい
- ハンドチェックがすごい
- 甘いドリブルをするとスティールされる
- フィジカルの接触が多い
- 楽な体勢でボールをもらえない
こんな攻めるディフェンスができれば、ディフェンス優位の立場を作ることができると思いませんか?
まあ、身体能力の差もあれば、単純に相手の方が格上で抑えることができない…ということもあるでしょう。でも、相手の得意なプレーを限定することができれば、ある程度対応することは可能です。
格上相手に後手後手になってしまうと、オフェンスは気持ちよく攻めることができます…結果、大量得点を許してしまうでしょう。
そうならないために、常に先手先手でディフェンスすることを心がけ、次はどう動くのか、スティールはできないか、パスカットはできないか、など常に思考を巡らせ、最善の選択ができるようになりましょう。
くっついた方がプレッシャーになるのか、少し離した方が効果的なのか、、、プレイヤーによって得意な距離感、間合いがあるので、そのへんも見極めながら相手の嫌がるディフェンスを執拗にする。
そうやって、少しずつ、少しずつディフェンスのスペシャリストになっていくんです。
試合の流れを持ってくることができるほどのディフェンスができるようになるために、人よりも10倍ぐらい考えてディフェンスをしましょうね!
ディフェンスが上手くなるためには、常にチーム内で一番オフェンスが強い選手につくといいですよ。私はそうやってディフェンスを磨きました。
あと、より高いレベルのディフェンスを学びたい方は以下の教材をご覧ください。かなり勉強になりますよ。ぜひどうぞ!
▼元Bリーガーの超実戦ディフェンス教材▼
→http://kaz-nakagawa.com/1on1-defense-sl
ディフェンスが上達したら次は1on1を磨いて得点できる選手になりましょう。
こちらの記事は子供、大人関係なく1on1において重要なことを記事にしております。ぜひご覧ください。
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