バスケの練習動画を観ていると、テニスボールを使った練習を見かけることがあるが、どんな効果があるのだろう?
そう思ったことがあるのは私だけではないはずです…
この記事では、実際に子供が半年以上テニスボールを使った練習を継続した結果どういう成長をすることができたのか…をお伝えしていこう思います。
まず初めに伝えたいことがひとつあります。それは・・・・・
”テニスボールを使った練習を取り入れて本当に良かった”
と心から実感しているという事です。
ただし、短期的なものではなく長期的に継続することで効果が上がると思っています。
特にミニバス世代においては ”テニスボールドリブルじゃないと養えないスキル” を上達させることができるのではないか…とさえ思っているほどです。
なぜそう思ったのか…それは記事を読んでもらえればと思います^^
テニスボールを使ったドリブル練習の効果ってなんだろう?
ちょっと考えて思い浮かぶ効果はこんなところでしょうか…
- ボールを見ずにドリブルする練習になる
- 二つのことを同時に行うトレーニングになる(コーディネーション能力)
- 通常のドリブルよりも難易度が上がるため、より上達する
このテニスボールを使ったドリブル練習についてネットで調べてみたのですが、効果がある…という意見と、効果が無い…という意見がありました。
じゃあ、実際のところ効果があるのか…すごく気になりますよね。
NBA選手がテニスボールを練習で使っている動画もありますし「効果がないわけがないだろう~!」って思ってました。
だから、本当に効果があるのかを検証するために、我が家の長男ナトに試してもらうことにしたんです。
やったらわかる、簡単そうで難しい?
このテニスボールを使ったドリブルですが、それなりにドリブルができる選手であれば少し練習をすれば、ある程度いくつかのメニューはできるようになります。
でも、バスケ初心者の人には難しいようで、入部1年ぐらいのミニバスの低学年の子にやってもらったのですが、なかなかできませんでした。
幸いなことに、長男のナトは小学校1年生ぐらいから基礎のドリブルはずっと継続して練習していたので、練習初日から少しはできるようになりました。
それでも、天井が低い家の中でチェンジを2回するメニューはできませんでしたが…。
ちなみにですが、バスケを中学校時代からしている私もやってみたのですが、チェンジ2回はできるけど、それでも失敗しまくりです。
こちらがテニスボールドリブルを取り入れた最初の頃の動画になります↓↓↓
フロントチェンジやフロントチェンジ2回というメニューはできましたが、レッグスルーやバックチェンジなどはできるけど失敗も多い…という感じ。
初心者の場合は、レッグスルーやバックチェンジができるようになるには少し練習が必要になると思います。でも、継続して練習すれば誰でもできるようになります。
というわけで、最初はナトもこんな感じでしたが、ここからテニスボールドリブルの練習を週3回くらいのペースで半年以上継続し、どんどん上達していきました。(記事後半に上達動画あり)
テニスボールドリブルで上達した4つのポイント
では、本題となるナトが継続してテニスボールドリブルをすることで上達したポイントについて紹介していこうと思います。
正直、ナトの成長にかなり大きな影響を与えてくれたと私は思っているので、これからテニスボールドリブルをやってみようかな…という場合は参考にしていただければと思います。
ただし、練習するうえでいくつか重要な注意点があります。
意識してもらいたい4つの注意点!
- いい姿勢でおこなう
- ドリブルは強く
- チェンジ2回以上がポイント
- 天井は低い方が上達する
この4点がおろそかになると思ったような成果を得ることができないかもしれません。
超重要なポイントだと思っています。意識するとしないでは大きな差になるでしょう。
せっかく頑張って練習したのにあまり効果がない…というのは悲しいですからね。そうならないためにもぜひご覧いただければと思います。
◆いい姿勢でおこなう
これはその名の通りで、テニスボールドリブルをする時の姿勢をしっかりとしたスタンスで行うという事ですね。
理想の姿勢はトリプルスレットのようなイメージでOKです。
というのも、極端な内股になったり、足の幅が肩幅よりも狭くなったり、体が前に倒れていたり、腰が前に出ていたり、というように姿勢というかスタンスがよくないと、その悪い習慣が身に付いてしまうからです。
せっかく練習したのに、悪い習慣が身に付いてしまったら何のために練習をしたのかわかりませんからね。
”しっかりといい姿勢で練習できているか…” ということを強く意識して練習をするようにしてもらいたいです。
理想は誰かに見てもらって、いい姿勢で練習できているかをチェックしてもらえたらより良いですね。
◆ドリブルは強く
まあ、これも当たり前のように重要なポイントになるわけですが、テニスボールを使ったドリブルをすると、投げたテニスボールの方に気を取られてしまい、ドリブルが弱くなる傾向があります。
なので、意識的にしっかりとドリブルは強く突く、そして、ボールが手に吸い付いた状態、しっかりと溜めのある状態でテニスボールをキャッチするように意識しましょう。
間違っても「まり付き」のようなドリブルはしないように…あまり効果が期待できなくなってしまいますので。
とはいえ、初心者の場合は弱くなるのもしょうがないので、継続してステップアップしていきましょう!
意識して強くドリブルできるようにしたいですね。
◆チェンジ2回以上がポイント
どういうことかというと、テニスボールを投げてから、ドリブルチェンジを2回おこなったうえでキャッチするということです。
ただし、普通のフロントチェンジであったり、足をクロスしないレッグスルーは比較的簡単にできるので、それとは別のチェンジになります。
このようなパターンですね…
- レッグスルー×フロントチェンジ
- レッグスルー×レッグスルー
- レッグスルー×バックチェンジ
- バックチェンジ×バックチェンジ
これらのパターンのドリブルは難易が上がるので、コツを掴むまでは結構難しいと思います。
でも、難易度が上がるからこそ上達につながるわけなので、チェンジの回数を増やしたり、より難度の高いパターンのチェンジができるように練習していきたいですね。
できない事ができるようになる…この繰り返しでどんどん上達は加速していきます。
◆天井が低い方が上達する
これも当たり前と言えば当たり前のことですが、天井が低いとチェンジが遅ければボールをキャッチすることができません。
なので、天井が低い状態でチェンジの回数を増やそうとすれば、必然的にドリブルチェンジが速く出来るようにならないといけないわけです。
実際にナトはこのテニスボールドリブルを家でやり始めてから、ドリブルチェンジのスピードが飛躍的に上昇しました。
これがもし、天井が高かったらどうでしょう…
そう、ボールを高く上げることができるので、チェンジのスピードを速くしなくても2回、3回とチェンジすることができてしまうんです。
たしかに、それでも練習にはなるかもしれません。
しかし、ボールを高く上げるよりも、ボールを低く上げた状態で速くドリブルチェンジができるように練習する方が確実に効果は倍増します。これは間違いないです。
可能な限りボールは低く上げた状態で練習をする…高く上げすぎない…ぜひ意識してみてください。
はい、というわけで、超重要なテニスボールをする時に意識してもらいたい4つの注意点についてでした。
ここが意識できると、できないとでは、上達スピードに圧倒的な差ができてしまうのでしっかりと意識してもらえたらと思います。
小2のちびっこでも半年ほどでこれぐらいはできるようになりました↓↓↓
ナトが実際に上達したポイントについて
お待たせいたしました。
それでは、テニスボールドリブルのおかげで何が上達したのか…について重要度が高い順に紹介していきますね。
- 1位・・・ドリブルチェンジのスピードアップ
- 2位・・・自信がつく
- 3位・・・神経系が鍛えられる
- 4位・・・止まった時の姿勢が良くなる
◆ドリブルチェンジのスピードが飛躍的にアップ!
はい、では第1位から参りましょう。
これははっきりと確信を持って言える事ですが、テニスボールドリブルをし始めてからチェンジのスピードが飛躍的にアップしました。
正直、テニスボールドリブルを始めた当初は、何が上達するのだろう…という状態からのスタートでした。
しかし、低い天井で半年以上継続して練習することで、どんどんスピードがアップしていったんです。
これが体育館のようなボールを高く上げれる場所で練習していたら、ここまでの上達はなかったと思います。
実際に、やってもらえらればわかると思うのですが、家の低い天井(230cm)でドリブルチェンジを2回やるだけでも結構難しいんです。
それをナトはチェンジ3回まで今のところできるようになりました…まだまだ完璧ではないですが。
そこで経験者の方にちょっと質問ですが、これまで意識的にドリブルチェンジのスピードを上げるための練習に取り組んだことってありますか?
私は、ありません。
いや、単純にドリブル練習の時にチェンジはしますが、「よし!チェンジのスピードを限界まで速くするぞ!!」という気持ちで練習したことはありませんでした。
チームとして、そういう練習に取り組んでいるなら別ですが、自主練でチェンジのスピードを上げる練習をしている人は全体から考えても少ないように思います。
しかし、低い天井という高さが制限された環境でテニスボールドリブルの練習をする場合、チェンジの回数を増やすためには、チェンジのスピードを上げないとできません。
だから、「チェンジのスピードを上げるぞ!!!」とか思ってなくても、テニスボールドリブルの難易度を上げていくことでチェンジのスピードも勝手にどんどん上がっていきます。
この ”勝手に上達” していく、というのがとても重要になるのです。特に初心者さんやミニバス世代。
これがもし、テニスボールドリブルではなく、普通に「もっとチェンジを速くしろ!」と、ただチェンジを速くするための練習であればどうでしょう。
- なぜチェンジのスピードを上げなければいけないんだ…
- 意味ないし…
- いや、チェンジできてるし…
と言った感じで、集中して練習しなかったりします。
特にまだ知識・経験が少ない小学校の低学年や初心者さんは、「楽しい練習がしたい!」と思っている人が多いように感じるので、あまり面白みのないチェンジのスピードを上げる練習というのは集中力が続きません。
だから、テニスボールドリブルのような、強制的にチェンジのスピードを上げる練習を取り入れてやるわけです。
そして、その結果、ナトは驚くほどチェンジのスピードが上がりました。
そもそも、半信半疑で始めたテニスボールドリブルだったので、まさかここまで効果があるとは思ってもいませんでした。
ほんと、思わぬ副産物とはまさにこのこと。試してよかったと心から実感しています。
◆自信がつく
次は2位の「自信がつく」について。
もうそのままですが、人よりも上手にできるって、とても重要なことだと私は思っています。
なぜなら、人よりも上手にできるようになると、自信がついて、自信がつくと上達スピード上がるからです。
それこそ、テニスボールドリブルは練習すれば誰でも上達するので、継続して一生懸命練習すれば、今いるグループの中でナンバー1になることはそこまで難しいことではないでしょう。
もちろん、チームとして取り組んでいるのであれば別ですが、個人練習で真剣にテニスボールドリブルをしている…という人は少ないのではないでしょうか。
ナトは家で継続して基礎のドリブル練習をしているので、単純なドリブルのスキルという点では、小学校2年生にして上級生にも負けないスキルを身に付けることができています。
テニスボールドリブルに関して言えば、所属しているミニバスクラブで1番できるようになりました。
と言っても、何か特別なことをしたわけでも、1番だからすごいとかでもなく、単純に継続して練習をしただけなんです。
その結果、人よりも上手になり、人よりも上手になることで「俺はテニスボールドリブルは得意」と自信がつくんです。
で、自信がつくことによって、、、得意になることによって、人に教えたり、お手本として人に見せる場面が増える。
そうやって、得意なことを増やしていくことで、どんどん自信がついていき、どんどん上達していく。
そして、自信がつくことで、いろいろなことにも積極的にチャレンジできるようになっていく。
バスケが上手い人は、このようなステップを経て、得意なことをどんどん増やし、自信をつけながら上達が加速していくわけです。
その結果、ひっそりと自主練をして人よりも上手になるために努力をするようになるんです。
その逆で、自信がない人、得意なことがない人は、できない事が普通なのでやれば人よりもできる事に気づけません。
知っているけど、腑に落ちていない、という感じでしょうか。
だから「絶対に負けないぞ!」という気持ちで練習に取り組めないんです。
もちろん、言われたことはそれなりにこなすかもしれません。しかし、自主的に100%全力で取り組むということが難しくなってきます。
結果として、「絶対に負けないぞ!」「人よりも上手くなりたい!」と思っている人の方が努力をし、上達していきます。
このような理由からも、人よりも上達するうえで、何か得意なことを身に付ける(自信を持つ)というのはとても重要な要素になってきます。
何でもいいんです。これだけは負けない!というものを身に付けて自信を手に入れてもらえたらと思います。
◆神経系が鍛えられる
神経系が鍛えられる…というのは、コーディネーション能力(体を思った通りに動かす能力)が向上するということです。
テニスボールドリブルのような通常とは違う動きをあえてすることによって、脳にいつもとは違う刺激を与えることができます。
そして、今までできなかったことができるようになることで、脳の神経が鍛えられていきます。
今まで経験していない動きを練習する、というのは脳の神経を鍛えるうえでとても重要な要素になってきます。
じゃあ、神経を鍛えたらどうなるのか?
神経系を鍛えることで、体を思ったように動かせるようになり、体を思った通りに動かせるようになることで、新しいスキルを身に付けるスピードが早くなります。
あなたのチームメイトやお友達にスポーツに関しては何でもすぐにできるようになる人っていませんでしたか?
そういう人は、それまでにいろいろなスポーツや運動を経験してきたことで神経系がほかの人たちよりも発達し、その結果、新しい事でもすぐに習得できるようになっているんです。
ナトで言うならば、テニスボールドリブルを継続して練習し神経系が鍛えられたことで、2ボールドリブルに挑戦した時に、ほかのミニバスの子供達よりも習得スピードが早かったということがありました。
そして、バスケだけでなく、ほかのスポーツなども以前よりも教えたことができるようになるのが早くなってきました。
つまり、神経系を鍛えることで、体を思った通りに動かせるようになり、そのおかげで上達スピードが加速しているんです。
ほかの人よりもすぐにできるようになる、というのは「自信」にもつながってくるので、とても重要になってきます。
新しいことにチャレンジして神経系を鍛える…成長を加速させるうえでとても重要なポイントと言えるので、積極的に新しいことにチャレンジしてもらえたらと思います。
◆止まった時の姿勢が良くなる
これは動画を参考にしてもらうと分かりやすいのですが、あるポイントを意識することでより効果的に練習をおこなうことができます。
そのポイントというのは、テニスボールを投げてキャッチする時の姿勢です。
というのも、ただテニスボールを投げてキャッチするだけでは高い効果を期待することはできないかもしれません。
重要なのは、キャッチする時にしっかりと強いスタンス(トリプルスレットのような)になれているか、なんです。
なぜなら、このいい姿勢を、しっかりと体に染み込ませることができれば、緩急を使ったドリブル時の姿勢が安定し、ドライブするにしてもキープするにしても攻めれる姿勢が作れるようになるからです。
ただ、逆もしかりで、キャッチの時に腰が上がったり、極端な内股になったり、スタンスが狭くなったりしてしまうと、姿勢が悪くなってしまう可能性もあります。
ナトはしっかりとした強いスタンスになるように意識して、テニスボールドリブルを継続していたので、止まった時の姿勢やクロスオーバーの時の姿勢がすごくよくなりました。
動画にもありますが、2回チェンジの時のキャッチの時に「フワッ」と両足で着地しようとしているのがわかると思います。
この両足で着地してどちらにも動ける状態を作るというのがとても大切で、このおかげでナトはかなり上達しました。
重要なのは ”意識をする” ということ
テニスボールドリブルをする時は、しっかりと強い姿勢で、そして、次の動作につながるような姿勢でキャッチすること。
ここを意識するだけでも、効果にかなり差が出てくると思っているので、ぜひ参考にしてもらえたらと思います。
まとめ
半年以上 1年半以上継続して練習したことで、テニスボールドリブルはナトにとても良い影響を与えてくれました。
※追記2019/3/15 現在
大げさとかではなく、”テニスボールドリブルでなければ養えないスキル” を手に入れることができたと思っています。
それゆえに、しっかりと良い部分や注意点を伝えたかったので、かなり長い記事になってしまいました。
いろいろ意識するポイントはありますが、しっかりと細かい部分まで意識して練習をすることで、大きな成果を上げることができる練習だと実感しています。
ナトはドリブルチェンジのスピードは飛躍的にアップし、できる事が増えたことで自信がつき、神経系が鍛えられたことで上達スピードが加速し、ストップやドライブの時の姿勢がよくなりました。
ほんと、テニスボールドリブルをやってよかったと心から思っています。
まあ、ナト本人からすると、そこまで効果があったという事に気づいてないかもしれませんが、ずっと見ている私だからこそ気付いた上達ポイントがたくさんあります。
ただ何となくやるよりも、しっかりと重要なポイントを意識して練習に取り組むことで効果が2倍、3倍になることはよくあることです。
そして、このテニスボールドリブルもその部類の練習になります。
短期的というよりは長期的な視点で継続して練習することで効果が高まると思っていますので、半年以上は続けてもらえたらと思います。
→ バスケの1on1の抜き方とは?コツはズレと緩急と駆け引きにある!
→超大事!バスケが劇的に上達するためのハンドリングのコツとは?
少しでもこの記事がお役に立てればうれしく思います。
それではバリバリ頑張っていきましょう!